まずは知ることから~遺伝子組み換え食品の学習会を行いました~

昨年6月、JAS法、食品衛生法、健康増進法とそれぞれの食品表示を一つにした食品表示法が成立しました。法の基本理念には、安全確保、選択の機会の確保、必要な情報の提供など消費者の権利の尊重が謳われています。

今回、表示基準については、内閣府の消費者委員会のもとに設置された食品表示部会や専門調査会で検討がされました。しかし、本年6月25日に食品表示部会が出した食品表示基準の最終案には、遺伝子組み換え作物の表示は先送りとされました。そこで、座間市民ネットでは、生活クラブ座間コモンズとともに97日、サニープレイス座間で生活クラブ神奈川副理事長の藤田ほのみさんを講師に迎え、「遺伝子組み換え食品の現状と課題」について学習会を行いました。

現在、日本の遺伝子組み換え作物の表示対象作物は、大豆、なたね、トウモロコシ、甜菜、ワタ、アルファルファ、ジャガイモ、パパイヤのわずか8つです。それらを原料とする加工品33食品群、原材料の重量上位3品目以内に入っていなければ表示義務はなく、また上位3品目に入っていても重量の5%以内であれば表示義務はありません。

すでに遺伝子組み換え作物は大変多くの加工品や添加物などに姿を変えて使用されているため、現在の食品表示では、消費者が自ら選んで購入することができず、知らず知らず遺伝子組み変え食品を食べているのが現状です。

当日は、ネット会員や生活クラブ組合員のほか、広報や知人に誘われてという方など多くの参加があり、参加者からは「知らないことばかりだった」「たくさんの食品に遺伝子組み換え作物が使用されていることを知り恐ろしくなった」「もっとたくさんの人に知ってほしいし、幼稚園や保育園の保護者に知らせたい」「日本もEU並みの表示に」などの声がありました。

まずは一人でも多くの人が現状を知ることが大切です。今回の学習会はその一歩となりました。座間市民ネットは、消費者の知る権利を守るための遺伝子組み換え表示に向けてより多くの市民とともに行動し、声をあげていきます。