1月29日、厚木市の勤労福祉センターで元国立公衆衛生院疫学部感染症室長の母里啓子(もりひろこ)医学博士を講師に迎えワクチンの問題点についての講演が行われました。
会場に準備された椅子はワクチン接種に対する不安や疑問などを抱えて参加された方々でいっぱいとなりました。
ヒブ、肺炎球菌、子宮頸がん、日本脳炎、新型インフルエンザなど次々と新しいワクチンが登場し、ここ数年公費助成も進みワクチン接種が推奨されています。しかし、予防接種による後遺症、事故、救済制度の問題。予防という名のもとに必要性や有効性に疑問があることやその実態がほとんど知られていないことを学びました。
記憶に新しい所では昨年3月、小児用肺炎球菌ワクチン、ヒブワクチンの接種後の死亡報告例があったことから一時的に接種が見合わされました。その後、厚生労働省の委員会が様々なデータを検証した上で、専門家を集めた委員会を開き、「接種の安全性に懸念はない」と見解を示したため接種が再開されました。一時中止からたったの1か月で接種再開なるこの国の「安全神話」に疑問が残ります。また、神奈川県は現在、定期接種として実施されている生ポリオワクチン接種について、ワクチンの副作用として、ポリオ(小児まひ)が起こることから、厚生労働省が不活化ポリオワクチンを導入するまでの間、地方独立行政法人神奈川県立病院機構とともに、独自に不活化ポリオワクチンの接種に取り組むとしています。
自治体が公費助成しワクチン接種を推奨するのであれば、リスクや効果、安全性について十分な情報提供を事うべきです。
会場から中学3年生のお子さんを持つお母さんは、はしかの予防接種をしないということを選んでいたところ未接種生徒を対象に接種を促す通知が行政から何度も送られてきており、その事への苦痛感を訴えていました。接種しないという選択を奪いかねない自治体の対応に会場からも疑問の声が上がりました。
「予防接種に公権力が働いている。恐ろしい事です。」とおっしゃった母里さんのことばが残ります。